５９年前の夏の事件
きょうは 治療院の日常が思いもよらない日本の歴史的な事件へと直結し
それも当地 下北半島が舞台の一幕となっていたという症例を紹介します
これから記すような関係性は この半島に限らず 世界中に存在します
いかなる戦争行為にも反対し 犠牲となった魂の救済を祈りつつ書きます
１日の診療人数を６人前後と定めている予約制の零細治療院にあって
記憶をたどれば２ヶ月くらい前から ほぼ連日 患者さんの誰かに
症状が出現した原因として「死者たち」の存在をリーディングしました
症状の原因が死者の影響だったというだけでは 特に珍しくはありません
患者さんの当初の症状は 首や肩がズキンズキンと神経痛のように痛む
頭痛が治らない 背中がバンと張って苦しい 持病が再発・悪化したなど
これらの訴えも 治療院では特に耳新しいものではありませんでした
ところが日に日に 尋常でない不自然な共通点があることに気付きました
「死者」は単独でなく 常に集団で影響を及ぼしていたこと
特定の場所――たとえば市内の総合病院の同じフロア 同じ岸壁付近
廃墟となったトンネル内部（磁場）に長期間停留していたらしいこと
しかも日本人ではなく 全員が外国人の死者である点が最も不可解でした
過去にも 日本人以外の死者に起因する症状を扱った経験はありますが
これほど 毎日のように 同じタイプの幽体群を読むのは初めてでした
複数の患者さんからお話を伺い インターネットで検索した情報・資料と
リーディングした内容を照らし合わせ 次のような考察にまとまりました
戦争末期 当時の県内には２１０００人の朝鮮人が強制連行されており
半島の要塞化や 鉄道建設のため 過酷な労働を強いられていました
やがて敗戦 その直後の１９４５年８月１９日 彼らに帰還命令が出て
半島の大湊港から 旧海軍の特設輸送船「浮島丸」に乗船したのでした
政府資料によると ３７３５人の労働者とその家族 ２５５人の乗組員
（実際は駆け込み乗船があり ５、６千人との証言もある）を乗せて
「浮島丸」は 朝鮮半島の釜山港を目指し 半島を出港して行きました
しかし 船は寄港先の京都府舞鶴沖で 爆発・沈没してしまったのです
死者の数は いまだ不明（政府資料では乗組員を含む５４９人）です
なぜか 日本政府は朝鮮の労働者を急いで帰還させようとしていました
またなぜか 進路を変更して舞鶴にいったん寄港することになりました
そしてあろうことか 爆発の原因は調査されませんでした
今日に至っても謎と疑問だらけの５９年前の事件ですが はたして
当地の患者さんに影響を与えた死者は その時代の朝鮮の人々でしょうか
治療師の見解は まさしく朝鮮人労働者の無念の幽体たちだと確信します
根拠は 詳細な証言をリーディングした故ですが紙面の都合で省略します
終戦を迎える以前にも 作業中に事故死した者や病死した者もいましたが
まるで動物の死骸のように その辺の土中に埋められたのでしょう
看取った仲間と家族は ただただ慟哭するばかりだったに違いありません
仮に君が彼らの立場であったら 死後はどのように存在したでしょうか
総合病院に集合していた死者グループは 復讐を選択しました
冷静に考えるならば 復讐の相手は強制連行を決定した人物のはずですが
死者の感情としては 日本人であれば誰も彼も憎悪し 恨んだのでしょう
その影響によって体調を崩し 亡くなった方は多いと思います
そして今 復讐は成就したものの行き場を失ってしまった朝鮮の死者群と
己の死が納得できない日本の死者群で 病院のフロアは混沌としています
Ｏ岸壁には 今度こそ故郷へ帰還させてくれる船を待つ死者のグループが
また他の場所には 次なる復讐の機会をうかがっている死者たちがいます
本日の女性患者さんに関与していた朝鮮の死者たちは 全員が女性でした
彼女らは５９年前の自分の死を 受け容れるためだけに時が流れました
無知ゆえでなく さりとて復讐は選ばず 何が起きたか どう納得するか
ずっとずっと 考え続けているうちに 今日まで経過してしまったのです
彼女らはようやく「死」を受け入れ 幽界へ移行する感情を獲得しました
もはや地上に留まるのをやめて幽界へ旅立とうと 仲間を探しているうち
たまたまスーパーで買い物をしていた女性患者さんと衝突してしまい
ぶつかった衝撃で 互いのエネルギー体に多少のダメージが発生しました
健康管理のために定期的に通院してくる馴染みの その女性患者さんは
「背中の苦しさが 治療室に入ったとたん一段と強くなった」そうです
患者さんと死者たちの 双方のヒーリングを法則通りにやり終えました
朝鮮の彼女らは今夜 ５９年ぶりに本来の世界へ救済されるでしょう
私たちは２００４年の現実社会にあっても 同様の情景を目撃しています
茶の間のＴＶに 戦争とテロによる殺し合いの場面が映し出されています
地球全体の意識が 死の向こう側の真実に気付くのはいつになるでしょう
君よ お互いに 地球を重く冷たくしないように 生きて参りましょう
